「なごり雪」のメロディーが発車ベルに採用されているという記事を、とある業界紙に掲載されたのを目にして、なぜか私は「かみのやま温泉駅」ロータリーにある「カリヨンタワー」が目に浮かび、共通する点があると思いました。
記事の筆者は「乗り鉄」とのことで、全国各地へ出かけて「乗り鉄」を楽しんでいるようです。
鉄道ファンの中には、「乗り鉄」と「撮り鉄」に分かれていますが、「撮り鉄」については良くも悪くもマスコミに登場するので知る方も多いと思います。
「乗り鉄」については、その趣味のある方でないと中々理解ができないかと思います。
かく言う私もまったく理解が進まない一人ではあります。
さて、この「なごり雪」のメロディーが発車ベルに採用されているのは、大分県津久見市のJR津久見駅ですが、「なごり雪」の作詞作曲した伊勢正三さんの故郷であることから採用されたようです。
約半世紀(50年)も前に発表されて大ヒットした曲ですが、我々年代には心に残る名曲の一つです。
「乗り鉄」でなくても、そんな曲が流れるホームに1回は行ってみたいと思います。
そんな1回は行ってみたいと思われる駅になれば、間違いなく観光客は増えるだろうなぁと思いますが、もしかしたらそんな可能性があるのは、かみのやま温泉駅前の「カリヨンタワー」ではないかと、ふと思ったのです。
この「カリヨンタワー」は平成4年の山形新幹線開業当時、かみのやま温泉駅の改築にあたり、市民からの協力を得た際、2,000万円ほど残ったお金をどうしようかと協議した結果この「カリヨンタワー」にしたもので、ステンレス製の「かかし」をモチーフにして、ヨーロッパから取り寄せた本物の「カリヨン」で、全部で9個の鐘が9つの音階を奏でることができる鐘のタワーです。
台座の大きな石には当時の寄付をされた企業名がぎっしりと金額を明記して刻印されています。
その金額を見るとちょっとびっくりしますので、もしチャンスがあれば見てください。
稼働していたころは、定時と30分ごとに自動的に演奏する仕組みになっていて、花笠音頭やかかし音頭など何曲か演奏もできたようです。
かなり精密なものだったようで、メンテナンスも大変だったと記憶しています。
中身の時計はSEIKOの製品で、時計だけは現在も稼働していますが、今ではカリヨンを動かす装置が壊れてしまい、SEIKOでも修理できる技術者が見つからないという事で、動かないままになっています。
正常に動かすには結構なお金がかかりそうですが、もしこの「カリヨンタワー」が自由に動かせて「なごり雪」をはじめ「銀河鉄道999」とか「いい日旅立ち」とか、いろんな鉄道に関連した曲を鳴らせたりしたら、「乗り鉄」だけにとどまらず、「撮り鉄」や単なる曲のファンまで来てもらえるかなぁ、何とかできないかなぁぁなどと考えながらその記事を読んでいました。
そんなことができたらワクワクしますね。
最後までお読みいただきありがとうございます。
お部屋食と温泉貸切風呂
くつろぎの宿 有馬館
館主 須藤 信晴