先日とある温泉地の温泉熱を利用したCO2排出削減事業の現地を視察する機会がありました。
かなり大掛かりな施設で、成功事例として同業者のみならず、温泉熱を利用しようとしている方にとって、とても参考になるものと思います。
温泉熱の利用に関しては当館でもチャレンジしたことがありましたし、かなり大掛かりな計画を立てて補助金の申請なども行ったことがあります。
しかし、これまで失敗と挫折の連続で、これといった実績が全くありません。
予てから先代の社長(私の父)は自分で作ってしまうのが好きでしたので、コツコツと温泉熱を利用した消雪装置を自作してしまいました。
でも、いざ雪が降って稼働しようとしたら途中の配管が外れて全く役に立たなかったり、思うように雪が解けずに凍ってしまい、それを融かすのに苦労したりした思い出があり、どれも成功したとは言えませんでした。
私も先代に負けまいと私なりに考えて実行しようとしましたが、私は自分で作ろうとは思わず業者に考えを説明して作ってもらうことにしているため、失敗すると損失は先代より大きくなってしまいます。
これまで、先代の発想を借りて温泉熱を利用して、客室などで使用する温水を水道水より高い温度に上げられれば、省エネになると考えそのような装置を入れて配管してもらいました。
しかし、あまり計算していたような効果が得られず、さらに温泉の成分が配管の金属部分を腐食させ、とうとう温泉が噴き出してしまい、大量の温泉が床から下の階へ行き天井を濡らしてしまい、大変なお金がかかってしまい、省エネどころでなくなってしまったことがありました。
それでも懲りずに、何かできないか、何かいい方法がないものか、何かいい補助金はないものかと模索を続ける今日この頃です。
最後までお読みいただきありがとうございます。
展望露天の湯 有馬館
館主 須藤 信晴